シニアにとって「健康」は、五体満足だけではない

雑記・活動記

はじめに

「健康とは何ですか?」

そう聞かれたら、多くの人は「病気がないこと」「身体が元気なこと」と答えるのではないでしょうか。私自身も以前は、健康というものを主に身体の状態で考えていました。

しかし、年齢を重ね、さまざまな人と接するうちに、「健康」はそれほど単純なものではないのではないかと思うようになりました。

身体を見るにしても、運動機能だけでなく脳や内臓など多様な働きがあります。そして、もう一つ大切なのが精神、つまり「心」です。

身体が元気で、心も安定している――これは確かに健康の大切な条件でしょう。

では、それだけで人間は「健康」と言えるのでしょうか。

例えば、身体に障害があってもそれを乗り越え、心身ともに元気に自分らしく生活している人がいます。一方で、身体や精神に大きな問題はないように見えても、すぐに怒ったり、人との関係をうまく築けなかったり、挨拶されても返さなかったりする人もいます。

そう考えると、健康を「身体」と「精神」だけで捉えるのには、少し無理があるように思えてきます。

私はそこに、もう一つ「社会」という側面があるのではないかと思うのです。

  • 身体の健康
  • 心の健康
  • 人との関わりの中で生きる健康

この三つが、その人なりのバランスを保っていること。それこそが、人間にとっての本当の健康なのではないでしょうか。

パークゴルフ場で続けている、小さな試み「挨拶」

私は日々、パークゴルフを楽しんでいます。 そしてパークゴルフ場に行くと、顔見知りの人はもちろん、まったく知らない人にも「おはようございます」「こんにちは」と声をかけるようにしています。

なぜ、知らない人にまで挨拶をするのか。

もちろん礼儀もありますが、私にはもう一つ、はっきりとした目的があります。 それは、自分が楽しめるフィールドを自分からつくりたいからです。明るく雰囲気が良く、みんながリラックスして楽しめる場所にしたい。そう願っているからです。

これまで何カ所かのパークゴルフ場を訪れました。 仲間同士では和気あいあいとしていても、他の人には無関心で真剣な表情のままプレーしている場所や、常連さんの天下のように感じられる場所もありました。 それぞれの楽しみ方があるので、それが悪いわけではありません。ただ、私にはどうもその空気が合わないのです。

だからこそ、自分から挨拶をしてみる。ほんの一言ですが、その一言で少しでも場の空気が明るくなればいい。誰かが変えてくれるのを待つのではなく、自分から心地よいフィールドをつくっていく。これが私の小さな試みです。

陰で支えてくれる人たちへの感謝

パークゴルフ場では、私たちと同世代の人たちが掃除や整備の仕事をされています。 私は、その人たちにも比較的大きな声で「おはようございます」「お疲れ様です」と声をかけるようにしています。

私たちが気持ちよくプレーできるのは、陰でフィールドを支えてくれている人たちがいるからです。だからこそ、「ありがとうございます」「あなたたちのおかげで楽しめています」という感謝と敬意を伝えたいのです。

きっと皆さんは意識することもなく、淡々と仕事をされているのでしょう。それでも同じ世代の一人として、私は一言声をかけずにいられません。

実は、私がこうしたことを意識するようになったきっかけがあります。

42歳の頃、3歳年上の先輩が何気なくこう言いました。 「客先の掃除夫さんに声をかけるのは、とても大切だよ」

本当にさりげない一言でした。しかし、なぜかその言葉が強く心に残ったのです。

それから長い年月が経った今でも、その言葉を鮮明に覚えています。先輩から受け取った小さな言葉が心に残り、いつの間にか自分の行動になっている。そして今度は、自分の行動が誰かに良い影響を与えるかもしれない。人間というのは、本当に面白いものだとつくづく感じます。

挨拶は、人間関係をつくる「小さな力」

挨拶は、仕事でもパークゴルフ場に限らず家庭でも、地域でも、日常のあらゆる場面にあります。

「おはようございます」「こんにちは」「お疲れさまです」「ありがとうございました」「気をつけて」

どれもしごく当たり前の言葉です。しかし、当たり前だからこそ、できる人もいればできない人もいます。何歳になっても挨拶をしない人もいれば、されても返さない人もいます。

だからこそ挨拶は、簡単なようでいて「人間関係をつくる大切な行動」なのだと思います。

そして私が大切にしているのは、ただ言葉を発することではありません。              相手の顔を見て、心を込め、明るく少し大きめの声で伝えること。小さな声でボソッと言うのではなく、気持ちを乗せて届けることです。                             たった一言でも、そこに思いがあれば必ず相手に伝わるものがあります。

おわりに

健康とは、身体が元気なことだけでも、心が安定していることだけでもありません。

人と関わり、誰かを思いやり、感謝し、自分も社会の一員として気持ちよく生きていく――。そうした「人との心地よい関係性」もまた、健康の大きな要素なのではないでしょうか。

私は今日も、パークゴルフ場で挨拶をします。

「おはようございます」

たった一言です。 けれど、その一言で自分も気持ちよくなり、相手も少し笑顔になり、そこにいる人たちの間にほんのり温かい空気が生まれる。

もしそうなれば、それだけで十分です。人と人との間に気持ちの良い関係をつくりながら生きること。それもまた、シニアにとっての大切な「健康」のかたちなのだと信じています。

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