- はじめに
- 東日本大震災で本当に困ったこと、それはトイレでした
- 備えて安心、防災トイレ
- おわりに
- 今、日本各地で地震が頻発しています。
- 古代から今日に至るまで、私たちの先祖は様々な知恵と工夫で地震を乗り越えてきました。「地震が来たら安全な場所に逃げる」「津波の到達地点に石碑を建てて後世に伝える」といった先人の教訓は、現代の私たちの暮らしにも深く根を下ろし、今も命を守る手助けをしてくれています。
- 時代が変わり、暮らしが便利になっても、地震や水害といった災害は突然私たちを襲ってきます。どれだけ技術が進歩しても、災害が起きた瞬間、人は「着の身着のまま」で試練に立ち向かわなければなりません。
- そんな極限状態において、切っても切り離せないのが「トイレ」の問題です。その悩みを解消し、身を守るための大きな手段の一つとして、備えて安心な「防災トイレ」を心からお薦めします。
- そして最後にもう一つ、とても大切なことをお伝えさせてください。
- 地震の直後、台所・トイレ・お風呂の水を安易に排水口へ流すのは大変危険です。 地中の下水管が破損している場合、汚水が逆流したり漏水したりする恐れがあるためです。水を使用・再開する際は、必ずお住まいの自治体や管理会社の情報を確認してから行いましょう。
- この記事が、ご自身や大切なご家族の「万が一への備え」を見直すきっかけになれば幸いです。
はじめに
車を運転していて、渋滞を経験したことがないという方はほとんどいないのではないでしょうか。そして、その渋滞の中で「トイレの問題」に直面し、冷や汗をかいた経験がある方も少なからずいらっしゃるはずです。
今から約40年前のこと。お盆の帰省ラッシュで高速道路の大渋滞に巻き込まれていたとき、当時幼稚園だった娘が突然、後部座席でこう言いました。
「ママ、うんち……」
妻が「我慢できないの?」と聞くと、娘は「うん、できない!」。 車内が一瞬で緊張感に包まれた……と思いきや、後ろで妻が何やらガサガサとビニール袋を取り出し、「ここにしなさい」と手際よく一言。
直後、助手席にいた下の息子が「お姉ちゃん、くさい!」。 妻からは「お父さん、窓を全部開けて!」と飛んでくる指示。
なんとかその場は事なきを得ましたが、この一件以来、我が家の車には約10年間にわたり「ビニール袋数枚とトイレットペーパー」が標準装備となりました。
その後は何事もなく平和に過ごしていたのですが、それから約20年後、あの「東日本大震災」が発生します。このとき私は生まれて初めて、断水によってトイレが使えなくなることの本当の恐ろしさと不便さを、身をもって体験することになったのです。
東日本大震災で本当に困ったこと、それはトイレでした
今から約15年前の3月11日、震度7の巨大地震が東北地方を襲いました。東日本大震災です。本震の後も震度6クラスの余震が何度も続き、生きた心地がしなかったことを今でも鮮明に覚えています。
我が家は内陸部にあったため幸いにも津波の被害はなく、建物への被害も軽微でした。しかし、電気・ガス・水道といったライフラインはすべて停止。約1週間、これまで経験したことのない不便な生活を余儀なくされました。
その中で、特に困り果てたのが「トイレ」でした。
当時の我が家は防災意識がまったくと言っていいほどなく、備蓄といえば非常食が3日分と、ペットボトル(1.8L)が12本程度。水が出ない中で使えないトイレをどうするか……途方に暮れかけたとき、打開策を思いついたのはまたしても妻でした。
「お父さん、家中のLサイズのゴミ袋を全部集めて!今の便器を使ってトイレ代わりにするから!」
妻の提案に私もすぐに納得しました。 便器の中に溜まっていた水をくみ出し、便器にLサイズのゴミ袋を3枚ほど重ねて被せます。その上から便座を倒し、さらに便座の中にLサイズのゴミ袋を1枚落とし込んで使用する――という応急処置でした。
臭いだけは我慢するしかありませんでしたが、このアイデアでなんとか急場を凌ぐことができました。我が家では今でも語り継がれる「とっておきのエピソード」です。
《やらなくて本当に良かった「ヒヤッとした体験」》
実はこの時、結果的に「やらなくて本当に良かった」と胸を撫でおろした出来事がありました。
地震直後、電気や水道は止まっていたものの、トイレのタンクに残っていた水で最初は1〜2回流すことができました。タンクの水がなくなった時、私はふと「お風呂の残り水を使えば、もっと流せるのでは?」と思いついたのです。
しかし、「もし地中の下水管が壊れていたら、水が溢れて大変なことになるかもしれない……」と思い直し、踏みとどまりました。
後から知ったのですが、下水管が破損している状態で無理に水を流すと、逆流や漏水を引き起こす非常に危険な行為だったのです。あの時、お風呂の水を使わずに本当に正解でした。
備えて安心、防災トイレ
後日、マンションや戸建てに住む友人たちと東日本大震災の時の話になった際、誰もが口を揃えて言ったのが「一番困ったのはやっぱりトイレだった」ということでした。
- 「水が出ない、断水が続くとトイレが一気に深刻な問題になった」
- 「配管が詰まるのが怖くて、使いたくても使えなかった」
- 「食事ができないことよりも、トイレに行けないことの方がずっと怖かった」
皆それぞれ苦労したにもかかわらず、当時は誰一人として「防災トイレ」の備えをしていなかったのです。
この教訓を経て、我が家では防災備品として「組み立て式の簡易トイレ」「排泄用袋」「凝固剤」「消臭剤」「トイレットペーパー」をしっかりとセットで備えるようになりました。さらに、趣味である登山や遠出ドライブに出かける際も、必ず携帯トイレを持参しています。
万が一の準備をしておくことで、不思議と日々の生活にも大きな安心感が生まれました。
この話を友人にしたところ非常に強い関心を示してくれ、1ヶ月ほど経った頃に「我が家も防災トイレ、揃えたよ!」と嬉しい連絡をもらいました。
《我が家の愛用!おすすめの防災トイレ》
おすすめ防災トイレ:スツーレ簡易トイレ(非常用トイレ)防災トイレ
便座としてのしっかりとした安定感があり、組み立てやお手入れも簡単で、非常時にも安心して使える頼もしい簡易トイレです。
💡 あわせて備えておきたい必須アイテム 簡易トイレ本体に加えて、以下の消耗も一緒に準備しておくと安心です。
- 凝固剤(水分を固めて処理しやすくします)
- 汚物袋
- 防臭袋(臭いを外に漏らさないための必須品)
- トイレットペーパー(多めにストックしておきましょう)
📦 備蓄量の目安(どれくらい必要?) 一般的に、大人のトイレ回数は1人あたり1日約5回と言われています。 災害時に支援物資が届くまでの「7日分」を基準にすると……
- 1人の場合: 1日5回 × 7日 = 約35回分
- 4人家族の場合: 35回 × 4人 = 約140回分



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